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PEOPLE / INTERVIEW【INTERVIEW】NYCマラソンで感じた“走ること”ベイカー恵利沙(モデル/スタイリスト)

  • インタビュー
  • TEXT BY Kyoka Sasanuma  PHOTO BY Takuya Sakamoto

2017年11月5日に開催されたNEW YORK CITY MARATHON(以後:NYCマラソン)。『NBRC』から参加したメンバーに、レースの印象やNYでの“走ること”について話を聞いた。

モデルやスタイリストとして活躍するベイカー恵利沙は、2017年9月からニューヨークで暮らしている。NYCマラソンが、移住後初めての大会参加だ。これまで出場してきたレースはすべて一人で走ってきたが、今回は仲間とともに完走。楽しさもつらさも分かち合いながら42.195kmを乗り越えたことで、走ることの魅力を再発見したようす。そんな彼女が、ニューヨークの街で感じたこととは。

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──今回は、どんな目標のもとレースに臨みましたか?

今までは同じレースに出場する友達と、大会に向けて一緒にトレーニングを受けたりしていましたが、今回はずっと一人での練習でした。だから、じつは大会前がいちばんつらくて……自分を奮い立たせながら練習していました。2014年に初めてフルマラソンに挑戦したときも一人で練習に参加していたので、あのときの気持ちを思い出しました。だから、本番はとにかく楽しく走りきれたらいいなと思っていました。

──実際に走ってみてどうでしたか?

何よりも印象的だったのは、沿道で応援してくれる方の人種も国も言葉も宗教もみんなみんな違って、それぞれの国の言葉で、それぞれの祈りで、私たちが誰であっても全身全霊で応援してくれるということ。これは、ニューヨークのいちばん好きなところでもあるんです。工事現場の作業員の方も、警察官もみんなハイタッチしてくれて、陽気で楽しかったなぁ。

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それと、今回はスタートからゴールまで3人で一緒に走ったんです。これは初めての経験だったのですが、とにかく楽しかった!

RUM RUN CLUBのnicoさんも一緒だったのですが、(コミュニティの)リーダーらしくいつも私たちの様子を見て、ペースを考えて休むときは休む、走るときは走るってメリハリをつけて声をかけてくれました。一緒に走っているひとの普段見えない部分が見えてもっともっと大好きになったし、絆が深まりました。だって、3人で42.195kmを乗り越えたんだもん! 一人だったらもっと痛みもつらさも孤独も感じていたはずだけど、3人だったから分かち合えました。手を取り合ってゴールできてよかった!

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一人で走るのは、自分との戦いなので苦しくて苦しくて……だからこそ、そこからしか得られないことがあって、好きです! でも、友達と一緒に乗り越えるフルマラソンもとってもすてきでとっても最高でした。これからマラソンに挑戦するひとには、どちらもやってみてほしいです!

──レース中に力をもらった存在やできごとは何ですか?

沿道の方の声援とハイタッチです! これは、今まで6回フルマラソンに挑戦してきたなかで、ずっと変わらず感じています。私は、最初にフルマラソンを走ったときから徹底して沿道側を走っているんです。それが少し遠回りでも、時間がかかるとしても、手を差し出してくれる方には全員にハイタッチをしています。体力を消耗するように見えるかもしれないけれど、気持ちを100倍元気にしてくれるんです。私は、あれがないと走れません!

あと、今回は初めてひとと一緒に走ったので、nicoさんたちの存在はもうとにかく支えでした。SNSやメールでもらうメッセージも、本当に私を頑張らせてくれます!

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──NYCマラソンのいちばんの醍醐味はどんなところだと感じましたか?

やっぱり、こんなに人種の違うひとたちが集まるのは、世界のなかでもニューヨークしかないと思っています。地区ごとにまったく景色が変わるのも、好きなところ。こちらに住んでから日常的に感じていることだけれど、さらに凝縮しているのが、NYCマラソンです。走っている方たちはもちろん、沿道の応援も、まるで世界を一周したかのようにたくさんのひとに出会いました。ニューヨークを縦断するように走るので、ブルックリンにはブルックリンの、ブロンクスにはブロンクスの、マンハッタンにはマンハッタンの、それぞれの応援や人種や空気やカルチャーがある。1度であんなにニューヨークを感じられるのって、本当にエキサイティング! 何年滞在しても、1日でこれほど濃く体感できることって、きっとないと思います。

──ニューヨークに住んでから、ランニングカルチャーについて感じたことはありますか?

ニューヨークは、本当にランが街のひとたちに根付いている! みんなよく走る走る……。NYCマラソンの2週間くらい前からは、現地のランニングチームにも参加させてもらっているんです。私、仕事もフリーランスだし、こちらに来てから友達がなかなかできなかったのですが、チームに参加させてもらってから初めて友達ができました。大会当日にも応援に来てくれて……!

そういえば、日本で社会人になってからできた友達も、みんなランを通して出会ったひとたちです。本当に、ランは言葉も国もぜんぶ超えてつながりをつくってくれるんだなって感激しています! 本当に!

──恵利沙さんたちが日本で立ち上げたランコミュニティのmellowsでは、今後どんな活動をしていきたいですか? ニューヨークに住んでから、新しくやってみたいと思ったことがあれば教えてください。

mellowsでの活動は、築地で海鮮丼を食べるために走ったりと、なかなかユニークだけど、いまニューヨークで参加しているチームもまたユニーク。ギャラリーをめぐるアートランとかがあるんです。みんなでギャラリーまで走って、チームのリーダーでギャラリーのオーナーのひとがその作品を説明してくれて、また次のギャラリーまで走って、今度はウォールアートを見て、写真を撮って、また次のギャラリーまで走って……。

音楽スターのルーツをめぐるランもあったり、とにかく発想が自由! ランってもっともっと自由で楽しくていいんだって気づかせてくれます。でも、走っているときはめちゃくちゃ真剣で速い! きっとそのやりかたってmellowsにもぴったりだから、とにかく楽しく、本気で走りたいです。mellowsのみんなに会いたい! 走りたい!

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ベイカー恵利沙(モデル/スタイリスト)

モデル・スタイリスト・『ELLEgirl』キュレーター。1989年生まれ。オレゴン州と千葉県育ち。モデルをしながら、2014年よりスタイリストとしても活動を開始。2017年9月からはニューヨークを拠点に活動の幅を広げている。6 度のフルマラソン完走経験を持つなど、健康的なライフスタイルも支持を集める。Instagram @bakerelisa

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