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PEOPLE / COLUMN【COLUMN】Abbott Dash

  • コラム
  • TEXT BY Chiyo Yamauchi  PHOTO BY Takuya Sakamoto

「New York City マラソンをもっと手軽に”体感”したい!」。そんな思いを持つ人におすすめなのが、大会の前日の朝に行われる5キロのレース『アボット・ダッシュ(Abbott Dash)』だ。

このレースの最大の魅力は、セントラルパーク内に設置された、NYCマラソンと同じ「感動のフィニッシュ・ライン」を駆け抜けられること。そう、42,195キロを走らずして、大会の雰囲気を味わうことができるイベントなのだ。

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午前8時、マンハッタン東部イーストリバー沿いにある国際連合本部ビル前には無数の人々が集まっていた。その数なんと1万人以上。

この日の朝は、頭上には抜けるような青空が広がっていたものの、地上では秋の冷たい風が街を吹き抜け、スタートを待つランナーたちにはなんとも堪える天候だった。それでも胸にナンバーをつけたランナーたちは「レースの季節はいつもこんなものさ!」と言わんばかりの晴れやかな面持ちでスタートの時を待っていた。

国家斉唱が終わった午後8時半、オリンピアンを含むトップアスリートたちが最初にスタート。なんでも1位の賞金は12,000ドル(日本円にして120万円以上)と、合計賞金額は5キロマラソンの中で世界一という本格的な賞金レースでもあるのだ。

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コースは、大会のラスト5キロとは少し異なる。マンハッタンの東端にある国連前をスタートをしたら、42丁目のグランド・セントラル・ターミナルへ方面へと向かい、6番街にぶつかったらそのまま北上して最後はセントラルパーク内のフィニッシュラインへと続くもの。高層ビルが立ち並ぶマンハッタンの中心部を駆け抜けるので、他州や海外からやってきたランナーにとって、世界の中心と言われる「ニューヨークの都市感」を存分に感じることのできるコースになっている。

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参加者は、本番に向けての調整を目的としている人だけでなく、観光とレースを兼ねてニューヨークを訪れているランナー、その家族や友人が一緒に参加しているケースも多いようだ。また、ニューバランスがパートナーシップを結んでいるNew York Road Runners(以下、NYRR)の「 9+1 プログラム (※注)」の一環として参加している人も。

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フルを走らずして、NYCマラソンのおいしいところを体感できる「Abbott Dash」。この前夜祭ならぬ「前朝祭」に限らず、セントラルパークに設置したフィニッシュラインのゲートや観覧席は、大会前の数日にわたって小規模のレースやイベント、パレード等、様々な用途で活用されていた。言い方を変えれば、NYCマラソンは、出場権を手にしたランナーだけでなく、その家族や友人を含むたくさんの人々がその魅力を体験する機会が設けられているということ。そういった体験を通して、世界中にファンを増やしているのだろう。

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※注

「 9+1 プログラム 」とは、一般エントリーとは別の方法で、倍率15倍以上ともいわれるNYCマラソンに参加する方法である。2017年に行われるNYRRが主催する9つのレースの出場と、1回のボランティアを達成すれば、NYCマラソンの出場権を得ることができる。

 

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