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PEOPLE / INTERVIEW私がここにいる意味を、愛せるように(前編)ベイカー恵利沙

  • インタビュー
  • TEXT BY Sakura Sugawara  PHOTO BY Takashi Imai
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「ひとと走る時間が増えた」と、うれしそうにベイカー恵利沙は言う。

以前は、悩んだら走る。自分のなかに溜まったもやもやしたものを、一人で発散するのがランだった。自分と闘っているみたいで、思うように走れないことを悔しく感じたときもある。でもいまは、走ることが純粋に楽しい。少しだけ余裕が出てきたから、ランにはほかにも楽しみ方があるって気付いてきたのかも、と微笑む。

「最近はイベントもたくさんあって、ランがコミュニケーションに役立つ場面も多くなってきた気がします。知らないひとと走ることも増えました。でも、緊張しない。たとえばカフェで二人っきりにされて『はい、どうぞ』って言われたら困るけれど、走りながらだと話せる。大人になったら作るのが難しかった友達が、走り始めてからすごく増えたんですよね」。

何日も時間をかけて詰めていくはずの距離が、数時間で縮まる感覚。向かい合って話すほうが会話の量は多いはずなのに、隣で息を弾ませることが、こんなにも意味を持つ。

「話すことがメインじゃないからかもしれません。一緒に身体を動かせば、同じ“人間”っていうか……普段なら、相手の立場や肩書きをプレッシャーに感じてしまうことがあるけれど、走っているとみんな同じ。いっしょに脚を動かして、同じ速度で進むフラットな状態が、緊張をほぐしてくれるんです」。

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自身が作るコミュニティでも、ランを通じて知り合った仲の良い子たちと走りたい。楽しむためでもあるけれど、もうひとつ。ファッションアイコンとして「一人でも私を見てくれている子がいるのなら」と、恵利沙は大きな使命を意識している。

「日本人の女の子は、とにかく痩せていたほうがきれいだって思っている子が多いでしょう。そのイメージを変えていかなきゃいけない。いろんな情報に踊らされて、ダイエットに縛られてしまった女の子たちに、そうじゃないんだよって伝えていきたいんです」。

ベイカー恵利沙

モデル・スタイリスト・『ELLEgirl』 キュレーター。1989年生まれ。オレゴン州と千葉県育ち。モデルをしながら、2014年よりスタイリストとしても活動を開始。4度のフルマラソン完走経験を持つなど健康的なライフスタイルも支持を集めている。

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