開発STORY

ウルトラマラソン・ランナーによる妥協なきトライアル

NB minimusが開発されたのは、米国マサチューセッツ州ローレンスのニューバランスラボ。シューズのデザインにあたっては、著名なウルトラマラソン・ランナーであるトニー・クルピカのアドバイスが随所に活かされています。トニーはMT100の開発においても意見を提供しましたが、それはミッドソールのトリミングなど一部にとどまっていました。ニューバランスのデザイン・グループとトニーは、そこで得られた貴重なデータをもとに、さらにはだしに近いフットウェアをめざして開発をスタートさせます。具体的には、トニーがNB minimusのプロトタイプを実際に履いて走り、デザインチームに対して意見をフィードバックする……というプロセスが繰り返し行われました。彼らが共有していたコンセプトは「自然な走り」を実現すること。トニーはこう振り返ります。「僕がデザイナーに繰り返し言ったのは『どう走りたいか』だけなんだ。デザイナーはそれを見事に理解してくれた」。ウルトラマラソン・ランナーによる妥協のないトライアルの果てに、機能を極限までそぎ落とした、つま先と踵の厚みの差(前後差)が4㎜というNB minimusが完成したのです。

NB minimusについて: キャサリン・ペトレッカ -NB minimusコレクション マネージャー-

ニューバランスには、ランニングライフを充実させるあらゆるものが存在します。まもなく登場するNB minimusコレクションについて、キャサリン・ペトレッカに話を伺いました。

「優れたミニマル・フットウェアを創るためには、シューズを限りなくシンプルにするだけでなく、もっと本質的な部分を追及しなければならないと実感しています。」

NewBalance.com(以降NB.com): まずは基本的なところからお伺いします。NB minimusとは一体どのような製品なのでしょうか?

キャサリン・ペトレッカ(以降KP): NB minimusは、ベアフット(裸足)からインスピレーションを受けたシューズで、本当のミニマムな体験を求めるランナーがメインターゲットになります。ロードランニング、トレイルランニング、ウェルネスシューズなど、様々な用途に利用できます。私たちのいう「ウェルネス」とは、運動をしていないときでも、1日を通して「より自然体であろう」という人たちのためにデザインされたシューズのことなのです。

NB.com: 発売はいつごろなのでしょうか?

KP: 最初のNB minimusシューズは2011年4月に発売予定です。

NB.com: 人はなぜ、ミニマルなシューズを履こうと考えるのでしょうか?

KP: 私たちが考えるに、ミニマルなシューズは、より良いランニングフォームを提供し、なおかつ下肢を強化するツールのようなものだからでしょう。重要なのは、優れたミニマル・シューズが、地面に対する感覚値とそのコントロール力を上昇させ、それを履くのが楽しくなるということなのです。

軽量+適切(Light + Right)

究極のミニマルな体験を提供するシューズラインの開発にあたり、私たちがこだわった部分:

ドロップ

「ドロップ」とは、かかとのつま先の高低差です。NB minimusシューズはすべてドロップが4mmになっています。従来のシューズ(ドロップの平均は12mm)に比べてより自然な足位置を提供します。

ラスト

NB minimusでは、足先に幅を持たせたことで、衝撃を受けた時に足が自然な形状に広がることが可能になりました。

高さ

足と地面との間の距離を最小限に抑えるために、NB minimusにはインソールがありません。最低限のミッドソールとアウトソールのみです。足の中央部で着地できる構造で作られています。

重量

NB minimusには必要なもの以外含まれていないので、従来の軽量シューズと比べて50%近くも軽量化されました。

NB.com: これらを実現させるにあたり、どのような事を行ってきたのでしょうか?

KP: まず重要なのが、ニューバランスはミニマル・フットウェアを好むランナーから、すでに多くの支持を得ているということでしょう。つまり、NB minimusは私たちにとって特に目新しいものではなくて、どちらかといえば、これまで作り続けてきた製品の延長線上にあるものなのです。私たちは過去4年間に渡り、ミニマル・トレイルシューズを作ってきました。そして“足の中央部で着地する”ということに長けた、世界一流のウルトラランナー協力のもとで開発とテストを進めてきたのです。MT100とMT101の開発で、トニー・クルピカとカイル・スキャッグスの意見を集積したことなどは、明らかなステップと言えるでしょう。これらのシューズは、本格派のランニング・コミュニティで熱烈な支持を得ています。また私たちは常に、一流ランナーや陸上競技選手のためにミニマルな製品を開発しているので、このようなシューズに多くの関心が集まるのを本当に嬉しく思っています。
NB minimusは、「より裸足に近い」感覚を提供したいという願いと、今日人々が走っている実際の地形とのバランスを取るという考えに加え、ほとんどの人が靴を履いて育ったという事実に基づいています。それを念頭に置いて、NB minimusのため、新たに解剖学的に正確な靴型を開発するとともに、ミッドソールの高さもより自然な動きを実現できるよう特別にデザインし、形状にも改良を加えました。アッパー部分がかなり薄いことにもお気づきいただけるでしょう。これも軽量化に貢献しています。より安定した接地感は、薄くて柔軟性のあるミッドソールを採用し、インソールをなくすことによって実現しました。

NB.com: すでに市場に出回っているシューズと、どこが違うのでしょうか?

KP: 私たちは、「軽量+適切(Light+Right)」というアプローチを精力的に追求しています。優れたミニマル・フットウェアを創るためには、シューズを限りなくシンプルにするというだけでなく、もっと本質的な部分を追及しなければならないと実感しています。私たちが追い求める「より裸足に近い」感覚とはとても具体的で、踵からつま先までのドロップが最小になり、ニュートラルな足の位置を保つということなのです。もちろん8.5オンス(約240グラム)以下の超軽量ですが、単純に軽量シューズを開発してそれを「ミニマル」と呼ぶことはできません。とても重要なのですが、ミニマル・シューズは、より強い接地感と裸足に匹敵する内部構造とで、素晴らしいミニマル・ランニングを体験させなければならないのです。当然ながら縫い目を減らして、通気性も大幅に改善しています。私たちは、NB minimusを通してこれら全てを実現できたと信じています。現在、競合他社が「ミニマル」あるいは「裸足からインスパイアされた」ものとして発売しているシューズの多くを実際に調べていただければ、何が欠けているのか、分かると思います。

NB.com: ミニマル・シューズの人気は、科学的な研究によってどの程度まで後押しされているでしょうか?

KP: そうですね。ダニエル・リーバーマン博士がハーバードで行っている、着地に関する衝撃力学の研究が広く知られるようになってきました。博士の研究によれば、経験値が高く、習慣的に裸足で走るランナー(ベアフット・ランナー)の多くは、かかとで着地することを避け、つま先または中心部分で着地していることが分かりました。またその研究により、靴を履いているか裸足であるかに関わらず、つま先での着地はほとんどの場合が、そして足の中心部での着地でもいくつかの場合において、踵から着地するときに起こる突然の大きな衝撃が生じないということが証明されたのです。
要するに、私たちの体は、つま先から中央部で着地するほうが適しているということで、そのほうが生体構造として着地の衝撃をよりうまく吸収できるようになっているということでしょう。
過去数年間にわたり、NBのスポーツ・ラボでいくつかの興味深い研究に取り組んできました。その研究結果は、ハーバードの“着地の傾向と着地時の衝撃力に関する研究”と一致しているのです。ミッドソールの高さが従来のシューズから裸足に近くなるにつれて(低くなるにつれて)、ランナーは走り方を調整して、より足の中央部またはつま先で着地するようになるのです。

NB.com: 今後の計画を教えてください。

KP: NB minimusの今後の展開ですが、私たちの目標は2つあります。まず1つ目は、製品のラインナップを進化させ、様々なレベルのミニマル感覚を取り入れることです。そして2つ目は、幅広い製品ラインナップに、よりミニマルなアプローチをもたらす方法を模索することです。常に一流アスリートと協力し、この「より裸足に近い」体験を提供するシューズを絶えず改良し、完成させることを目指していきます。
ニューバランスでは、「人間は人生を通して走り続ける方法を積極的に探し求めている」と考えています。当然ながら、私たちがサポートしたいと思っているのはその部分なのです! ミニマリズムを求める最近の傾向により、ランニングにますます興味や話題が集まっています。このことでより多くの人がランニングの世界に参加することを期待しています。NB minimusのストーリーは今後数カ月に渡り続いていきます。私たちは引き続きこのストーリーをランニング・コミュニティに紹介していきます。

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